196、遺産分割のやり直しで贈与税が課税される

2019年02月25日

 20年前の出来事です。
 20年前に相談者Cさんは、父親のAさんを亡くしました。長男であるCさんは、Aさんの配偶者のBさん、長女のDさんとともに、Aさんの相続人になりました。
 当時、長男のCさんは、他の相続人と話しあい、「農地をすべてCが相続する」という内容で遺産を分けることにつき、他の相続人の了解をとり、遺産分割協議書へ相続人全員から署名と押印をいただきました。
 Cさんは、相続税の発生する額の財産を相続し、相続税の申告と納付もきちんと済ませました。
 今回、このCさんが相談に来られました。Cさんは、20年前に相続で取得した農地の一部について、最近になってDさんからその農地を欲しいと言われ、どうしたものかと悩んでいらっしゃいました。
 話を聞かせていただくと、5年前に母親のBさんが亡くなられてから、Dさんがその農地を求めてこられたようです。
 Cさんによると、「大きな土地でもないですし、うるさく言われるのも嫌なので、譲ろうと思っているのですが、登記もしているので、どうしたらいいのか困っています。」ということでした。

 遺産分割をやり直し、遺産分割当時から、一部の農地をDが、その他すべての農地をCさんが相続した、とすることはできます。そして、相続人全員(CさんとDさん)が合意すれば、遺産分割のやり直しは民法上問題はありません。遺産分割協議書を作成し直せば、名義の変更も可能です。
 しかし、税務上は問題があります。税務上、遺産分割のやり直しは、相続により確定した所有権の移転と考えられ、贈与、譲渡、交換として課税されることになります。これらの税金は、通常相続税より高くなるので、相続人にとって不利なのです。

 上記のように、今回のケースでは、税務上、遺産分割のやり直しでDさんの取得した農地につき、Dさんは贈与を受けたものとして課税されることになります。
 一方、農地を贈与で名義を変更するには、農地法の許可が必要であるため、登記上の名義変更では、相続のやり直しという形を取りました。
 幸い、農地の評価額が低く、贈与税額は少額でしたので、Dさんは欲しい農地が手に入るなら、これぐらいの贈与税を支払うことは問題ないということでした。
 遺産分割を軽視される方もいらっしゃるかもしれませんが、じっくりと話し合いをされて、納得した上で遺産分割協議書にサインをしないと、後から、「やっぱりあの物件が欲しい」と望んでも、他の相続人が話し合いに応じてくれないかもしれませんし、無駄な贈与税を支払うことになる可能性もあるので、注意が必要です。

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