207、遺言書が出てきたのですが・・・

2019年06月03日

吉田様(仮名)がお亡くなりになり、お子様である鈴木様(仮名)が相談に来られました。
 鈴木様は、「父の遺言書が出てきたのですが、どうしたらいいか...」と、途方に暮れたご様子。自筆証書遺言は、封がされていなかったので、見てしまったようです。
 ご家庭のご事情を聞いてみたところ、吉田様は鈴木様のお母様とは籍を入れておらず内縁のままでしたが、鈴木様と鈴木様の妹様を認知し、鈴木様の幼少の頃にはいっしょに暮らしていたとのことでした。
 鈴木様は、吉田様の相続人は子供である二人だけだと思っていたのですが、遺言書には別の子供の存在が書かれていたようです。
 吉田様は鈴木様のお母様と出会う前に別の女性と結婚し1年ほどで離婚しており、その時に生まれたお子様(小山様:仮名)でした。会ったことのない異母姉妹の存在を遺言書で初めて知らされ、相続手続の進め方に悩み、相談にお越しになったのです。
 戸籍を取寄せた結果、相続人は鈴木様と妹様及び小山様の3人であることが確認できました。
 吉田様の相続財産は、鈴木様親子が現在お住まいになっている一戸建ての不動産と預貯金です。
 これらの相続財産の帰属が遺言書に明確に示されていればいいのですが、そうでなければ、遺言書があったとしても相続人全員で遺産分割協議をしなければなりません。鈴木様も会ったことのない小山様と協議をしなければならないのです。鈴木様は現在お住まいの自宅を何とか自分たちで相続したいと願っていますが、預貯金が小額な為、協議となれば、小山様に大幅な譲歩をしていただかなくてはなりません。
 家庭裁判所の検認を経て、遺言書の記載内容を確認しました。
 不動産については、鈴木様のお母様と鈴木様及び妹様に相続させるとの記載がありました。そして、小山様に対しては、離婚の際に小山様のお母様に多額の財産分与をしているので相続させないとありました。
 鈴木様親子3人の共有で相続させるという故人の遺志が表れているものの、残念ながらこれでは登記ができません。共有で不動産を登記することは可能ですが、3人の持分が示されていないからです。
 吉田様は自分が亡くなった後のことを考えて、いっしょに暮らしてきた鈴木様親子を案じ、遺言を残されたのでしょう。
 しかし、その記載の仕方が明確でないと、その意思を反映した相続を行うことはできません。自筆遺言は気軽に作成できるものの、こういった落とし穴があります。
 ただ、吉田様の遺志は確認できました。鈴木様は、検認に立ち会わなかった小山様に連絡を取り、お父様の遺志を説明し、時間をかけてでも理解を求めていくとおっしゃっていました。
 現在、小山様は鈴木様側の事情を理解し、相続放棄の意思を示されているようです。

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