279、DVの末の離婚・・・されていなかった養子離縁

2020年11月09日

Aさんは、お父様が亡くなり相談に来られました。
 お母様はすでに亡くなられており、相続人は子であるAさんおひとりだけとの事でした。
 依頼を受けて調査を行ったところ、Aさんの元夫であるBさんが、お父様と養子縁組されており、
相続人であることが発覚しました。
 事情をお伺いしたところ、AさんはBさんからのDVの被害を受け、弁護士を通しての協議の結果、
離婚が成立していました。
 しかし、お父様とBさんとの養子離縁は実行されていなかったのです。
 お父様、Aさん共に、離婚が成立すれば養子も解消されると勘違いしていたそうです。

 結局、お父様の相続人はAさんとBさんの2人ということになりました。
 弁護士を介しての遺産分割協議が行われ、AさんはBさんへ法定相続分である1/2相当額を
渡さなければならなくなりました。

 このケースの場合、生前に養子離縁が行われていれば、このような事態になる事はなかったと思われます。
 もしBさんが養子離縁に合意しなかった場合には、家庭裁判所に「養子離縁の調停申立」を行い、
調停してもらう必要がありました。
 調停に時間がかかり、なかなか養子離縁が実行されなかった場合には、遺言書を残すことで、
Bさんの主張する権利を遺留分である1/4まで減らすことも可能でした。

 この事例は、勘違いから招いた争族案件でしたが、生前に対策を打つことで、回避することは可能でした。
 生前対策の重要性を、痛感した案件でした。

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