木下さん(仮名)は、お父さんを亡くされ、相続の手続きの依頼に来られました。
相続人は、お母さんと娘の木下さんの2人だけでした。
手続きを順次進めていくと木下さんより、
「お父さんが生前から家にある金庫を気にしていた」と聞き、
金庫を開けてみると中には切手シートや記念切手、記念硬貨や古銭の数々が大量に出てきました。
木下さんのお父さんは切手や記念硬貨を集めることが好きだったようです。
木下さんとお母さんは、そういうコレクションの存在すら知らず、
亡くなったお父さんが生前に金庫を非常に気にしていた原因がやっとわかりました。
しかし、木下さんとお母さんはお父さんと違い、そういう趣味を持っていませんでしたので、
遺品整理業者にそれらコレクションの品を換金化するお願いをしました。
切手シートや記念硬貨だったのですが、プレミアはあまりつかなかったものの、
スムーズに換金することができ、木下さんとお母さんは非常に喜んでいただき、安堵の表情でした。
亡くなった方が、何かの趣味で物をコレクションするというのはよくあることです。
今回のようにそのコレクションの品が、遺された方にとっては、負担となってしまうことがあります。
生前のうちに物のコレクションについても、処分をしたり、コレクションの存在を、
遺された方に知らせておくなど、何かしらの準備をしておくことが、
遺される人の負担を減らすことになります。