306、不可能と思われた手続きが、遺言書のおかげで無事完了

2021年05月31日

小林さん(仮名)は、旦那さんを亡くされて、相談に来られました。
小林さん夫婦には子供がおらず、夫婦2人仲良く生活されてきたそうです。

ヒアリングの結果、相続財産は自宅の土地・建物でした。
小林さんに事前調査の承諾を得て、戸籍を確認したところ、旦那さんの両親は既に亡くなっていて、相続人は兄弟姉妹です。
旦那さんの兄弟姉妹8人のうち6人が健在で、亡くなった2人の子、つまり相続人に該当する甥姪が5人いることが判明しました。
相続人は小林さん、兄弟姉妹6人、甥姪5人の合計12人です。

小林さんに相談員全員と遺産分割協議を行い、著名実印がないと名義変更できない旨を伝えたところ、「主人の兄弟姉妹とは、生前から一切連絡を取っておらず、どうすればよいか分からない」と途方にくれていました。
自宅については、固定資産税を支払っていれば、住む分には問題ないことを説明しましたが、小林さんは、将来自宅を売却して介護施設へ入りたいというご希望があったので、名義変更が不可欠です。

相続人への連絡を提案しましたが、小林さん自身連絡を取りたくないとのことで、これ以上の手続きの継続は半ば諦めていました。そんな時、小林さんから「主人の荷物から遺言書のようなものがでてきた」と連絡がありました。
その遺言書は、「妻に全財産を相続させる」という内容の自筆証書遺言でしたが、封筒等には入っていませんでした。ですが、家庭裁判所の検認を受けることができ、無事に土地・建物を小林さんに名義変更することが出来ました。

当初は名義変更をすることが不可能かと思われた不動産ですが、ご主人が遺された遺言書により小林さんは今も元気に自宅で生活しています。
財産の多い少ないに関係なく、子供のいない夫婦には遺言書が必要だと感じた案件でした。

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