相続コラム
2024/11/18 相談事例
株式と配当は別物
お母様が亡くなられ、ご自身は入院中のため、手続きを依頼されたMさん。
相続人と揉めていましたが、弁護士にお願いして何とか協議が成立して手続きが進み、ホッとしていました。
お母様が株式と投資信託も保有されていたため、証券の相続手続も完了し、数か月が経過したある日…。
証券口座のある証券会社からではなく信託銀行から、配当金通知のはがきがお母様宛に届きました。今回手続きが完了した証券口座とは別の証券口座があり、再度協議や他の相続人の捺印が必要になるのではないかと心配されて、センターにご連絡いただきました。
信託銀行に内容を確認すると、お母様が受取を指定していたのに配当金を受け取らずにそのままにしておられたため、通知はがきが送られたようです。しかも、受取の権利はお母様本人(亡くなられていた場合には相続人)となり、相続手続が必要とのことでした。
さらにその配当金は、手続きが完了したはずの証券口座にあったものでした。お母様の証券口座からMさんの証券口座へ移管手続は完了していても、受取を指定していた配当金については、手続きは済んでいませんでした。
幸い、金額が高額ではなかったために、相続手続には協議書と代表相続人であるMさんの署名・捺印があれば手続きができるということで、スムーズに完了しました。 (462)