相続コラム
2025/03/17 相談事例
遺族年金受取額の試算
民子さん(仮名)は、50歳の娘さんを亡くされました。娘さんは生涯独身で民子さんと同居していたので、民子さんは娘さんをとても頼りにされていたそうです。
最初の無料相談で来られた際には、娘さんのお部屋に足を踏み入れられないほど、悲しんでおられました。
民子さんが徐々に明るさを取り戻してきたある日、娘さんの「ねんきん定期便」が民子さんのもとに届きました。『こんなに保険料を払っていたのに…1円も受け取らず逝くなんてねぇ…』と寂しそうに話していました。
娘さんは、国立病院の看護師として、それなりの役職にも就いておられ、保険料も多額のようでした。しかし、民子さんは3年前にご主人を亡くされており、既にご主人の遺族年金の支給を受けておりますので、 “どうする事も出来ないなぁ…”と思いながらも、何か手立てはないか調べてみる事にしました。
社会保険労務士に相談すると、国家公務員共済会へ遺族年金の試算を依頼出来る事を教えてもらいました。民子さんへお伝えすると、率としてはご主人からの遺族年金額の方が高いのですが、試算を依頼し結果を見て娘さんからの遺族年金額の方がご主人からの遺族年金額を上回るようであれば、社会保険労務士を通じて受取変更の手続をする、という運びとなりました。
共済会へ電話で確認を行い、必要事項を入力した遺族厚生年金の試算依頼書を作成し、共済会へ郵送しました。
依頼書郵送から3週間ほどで、共済会から民子さん宅へ回答書が届きました。
結果を見ると、やはりご主人からの遺族年金額の方が多い金額でしたので、変更手続をするには至りませんでしたが、娘さんが掛けてきた年金保険料は、必ずしも無駄になる訳では無い事が分り、民子さんは安堵されたご様子でした。
年金は、その方が働いてきた証、頑張ってきた事への賞賛と捉えている方も少なくありません。今回の民子さんも、娘さんの遺族年金が欲しかったのでは無く、娘さんの働きが無いものとされる事が悲しかったのでしょう。年金についても専門家に相談することが大切です。