相続コラム
2026/01/30 相続ニュース
最新データから見る「相続税の調査状況」
国税庁が令和7年12月に「相続税の調査等の状況」を発表しました。
出典:国税庁ホームページ
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1. 相続税調査の最新トピック
最近の税務調査には、大きく分けて3つの特徴があります。
「簡易な接触」が過去最高に
税務署員が直接自宅に来る「実地調査」だけでなく、文書や電話、面接によって申告漏れを指摘する「簡易な接触」が積極的に活用されています。
• 接触件数: 21,969件(前年度比117.0%)
• 追徴税額: 138億円(統計公表開始以来、最高額)
「無申告」への厳しい目
申告義務があるのに申告していない「無申告事案」への調査も強化されています。
無申告事案に対する追徴税額は142億円にのぼり、こちらも過去最高を記録しました。
海外資産もしっかり把握されている
「海外の口座ならバレないだろう」という考えは禁物です。
国税庁は租税条約に基づき、海外の金融口座情報を自動的に交換する仕組み(CRS情報)などを活用し、海外資産の保有状況を的確に把握しています。
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2. どんな財産が「申告漏れ」になりやすい?
調査で指摘された財産の内訳を見ると、現金・預貯金等が圧倒的に多くなっています。
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順位
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財産の種類
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構成比
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|---|---|---|
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1位
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現金・預貯金等
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43.3%
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2位
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有価証券
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29.1%
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3位
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土地
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13.6%
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(※令和6事務年度の申告漏れ相続財産構成比)
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3. 実際にあった!税務調査の事例
税務署は独自の資料情報を駆使して、巧妙な隠ぺいも見逃しません。
• 事例①:自宅の金庫に隠した現金
相続開始前に多額の現金を引き出し、「寄付した」と嘘の説明をして申告から除外。
しかし、相続人宅の家宅捜索(現況調査)により、金庫の中から多額の現金が発見されました。
• 事例②:家族名義の口座への移し替え
税金から逃れるため、亡くなる前に被相続人の預金を家族名義の口座へ移動。
税務署からの照会にも嘘の回答をしていましたが、財産詳細が記されたノートが証拠となり、多額の追徴課税を受けました。
• 事例③:海外居住者への粘り強い調査
相続人が全員海外に住んでおり連絡先が不明なケースでも、税務署は国内の連絡先を辿り、一時帰国のタイミングを逃さず接触。
最終的に適切な申告を促しました。
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まとめ:正しく申告することが一番の節税
最新の調査状況を見ると、税務署はデジタル技術や国際的なネットワークを駆使して、より効率的・効果的に調査を行っています。
「少しなら大丈夫」「バレないはず」という思い込みは、後に重加算税などの重いペナルティを招くリスクがあります。
不安な点がある場合は、早めに専門家へ相談し、正確な申告を心がけましょう。







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