380、出張公証人

2023年1月10日

Xさんは1年前に父親を亡くし、実弟と共に複雑な相続手続きをようやく終え、平穏な日常生活に戻ろうとしていました。そんなある日、Xさんの長男Yさんより再び相続手続支援センターに連絡が入りました。

長男YさんによるとXさんは半年程前から体調が悪く、相続の心労からくるものだと思っていましたが、相続を終えてからも回復しなかった為に精密検査を受けたところ、医師より余命半年と宣告されたという事でした。

Xさんは父親の相続で、実弟となかなか協議がまとまらず苦労した経験から、長男Yさんや長女に同じ思いをさせたくないという事で、公正証書遺言の作成を希望されました。

残念な事にXさんは、その病状の重さから既に病院外に出る事が出来ない状況だった為、公証役場の公証人Zさんに病院まで出張をお願いする事にしました。病院で作成する場合、公証人手数料が加算され、日当や交通費など費用が余分にかかりますが、遺言書の法的効力には違いはありません。

Xさんの場合まだ若く、通常のコミュニケーションがとれる状態でしたが、公証人Zさんは、病院で作成するので、万一を考え判断能力に問題無い旨を記載した医師の診断書の提出を求めてきました。大病院という事もあり診断書発行に時間がかかると回答があった為、公証人Zさんに事情を説明し、診断書無しでの作成をお願いしましたが、それが覆る事はありませんでした。

病院側に長男Yさんより早期発行をお願いしたのが功を奏して、予定より1週間程早く診断書は発行されました。公証人Zさんに、発行日の翌日夕方に急きょ作成日を設定してもらい、無事に病院での公正証書遺言を作成する事が出来ました。

公正証書遺言作成から1週間後に、遺言者Xさんはお亡くなりになってしまいましたが、その後、長男Yさんや長女はその遺言で遺されたXさんの考えに沿って、遺産について争う事なく過ごしています。

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