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相続コラム

2024/06/24 相談事例

445、相続からの再スタート

小林さん(仮名)が亡くなり、妻と次女が相談にきました。小林さんの出生から死亡までの戸籍をお持ちになっていたので、目を通していきました。この時点でわかったことは、相続人は妻と長女と次女の3人でした。

 

「今、いちばんご心配なことは、どんなことでしょうか」と尋ねると、妻が切り出しました。「持ってきた戸籍では長女が結婚しているところまでしか載っていないようですね。長女は結婚して、子供を3人授かりましたが、育児ノイローゼで自ら命を絶ってしまいました。10年ほど前です。そこから私たち家族は時間が止まってしまいました。今回の主人の相続で、長女の子供たちが相続人になることはなんとなくわかっていました。でも長女の葬儀を終えてからは、恥ずかしい話ですが連絡をとることができていません。婿さんはもちろん、3人の孫たちにも申し訳ない気持ちでいっぱいで・・・。それでも主人の相続手続きはしなくてはならないですよね?なんとかお願いできないかと思って・・・。」

 

「わかりました、大丈夫ですよ。」笑顔でそう返事をし、すぐに行政書士に亡き長女の婚姻からの戸籍や、孫の現在の戸籍、戸籍の附票(現住所がわかる書類)を依頼しました。同時に、奥様と次女には小林さんの財産目録を作成するために通帳や名寄帳(所有している不動産の一覧表)を依頼しました。亡き長女の婚姻からの戸籍を確認すると、24歳、23歳、18歳の子供がいました。小林さんの財産に不動産はなく、金融機関は1カ所にまとめてありました。「これなら、そんなに難しくないですよ。一緒にがんばりましょう。」と伝えました。

 

亡き長女のご主人に向けて、手紙を書いてもらいました。文面に必ず入れてほしいことを5つお願いしました。①久しぶりの連絡であること、②小林さんが亡くなったこと、③相続人が妻、次女、そして亡き長女の子(小林さんからみると孫)3人になること、④相続手続支援センターに依頼していること、⑤直接連絡をするのがむずかしい場合は相続手続支援センターに連絡をしてほしいということ。すると、お手紙を投函後すぐに相続手続支援センターへ電話がきました。説明をしてほしい、とのことでした。

 

私が亡き長女のご主人の勤務先に向かいました。今後の手続きの流れを説明しました。

❶相続人が妻、次女、孫3人。そのうち未成年者がいるので親権者である亡き長女のご主人にもご署名、押印をいただかなくてはならないこと、❷財産目録と分割案を小林さんの奥様からお預かりしていること、❸手続きの中で先方へ連絡が取りにくい場合は相続手続支援センターに連絡をしていただければ大丈夫だということ、❹長女の自殺で奥様と次女が迷惑をかけて申し訳なかったと思っていること、小林家の時間が止まっていること、を余計なことだと思いながらもお伝えしました。

 

すると、亡き長女のご主人はゆっくりと話をはじめました。「お母さんも妹さんも元気にしていますか。良かったです。私のほうこそ大事なお嬢さんをもらったのに、こんなことになってしまい申し訳ないとずっと思っていました。でも合わせる顔がなかったのです。今日、お話をお聞きできて良かったです。このあとは、私が直接お義母さんに連絡をします。孫を3人連れてお義父さんにお線香をあげてきます。以前のようにはいかないかもしれませんが、少しずつ近づけるように頑張ってみます。今回は本当にありがとうございました。」

 

その後、私が双方を行き来することなく、相続手続きが完了しました。相続で止まってしまった時間を、再び動かすことができたのも相続でした。

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